スプリンターズステークスは国内スプリント競走の最高峰で、国際的にも評価の高いスプリント競走です。初秋の開催ということもあり、夏場しっかりと休んだ短距離の有力馬たちが世界から集まってきます。
歴代優勝馬の傾向などを見ることで予想の軸を固めていく、というのが本稿のテーマです。
スプリンターズステークスは創設から48年。今回で49回目の開催となりますが、初回から一貫して1,200mでの開催というベースは整っています。開催場は改修工事などの影響でまれに新潟や東京競馬場を使用することもありますが、基本は中山競馬場で開催される、1,200mのスプリント競走、というわけで開催形態がかわるレースなどよりは更に歴代のデータの積み重ねが参考になりやすいレースとも言えます。
同一馬の勝ちやすさ
過去48回のレースの優勝馬のうちスプリンターズステークスを2勝した馬は4頭で、3勝以上はいません。そして、2勝した馬のいずれもが連覇しており、飛び石で2度以上優勝した競走馬はいません。また、連覇した競走馬は74, 75年のサクライワイ、77, 78年のメイワキミコ、93, 94年のサクラバクシンオー、12, 13年のロードカナロアと徐々に連覇が難しくなっていく様が見えます。
歴史的に見ると過去はスプリント競走自体が少なく、スプリンターというスタイル自体が認められづらい地盤などもありましたが、近年競走の充実化からスプリンターの平均値もあがったことなどが関係しているのではないかと見られます。
前走に使われるレース
競馬のローテーションには様々なものがあります。順を追ってレースをするということの大切さは各関係者ともに身にしみて感じていることでしょう。
スプリンターズステークスを勝ちきるためのステップとしては、一体どのようなレースが選ばれることが多いでしょうか?この場合は、開催時期などが如実に影響してくるため、現在の初秋開催となった2000年以降のデータを元に見ていきます。
驚くべきは直前にセントウルステークスを選ぶ馬の多いこと。15回中7回がセントウルSから優勝馬を出していることになります。その他に前3走を調べた結果、スプリンターズステークス優勝馬に選ばれやすいレースはやはり、高松宮記念で5回、安田記念・函館SSで4回となりました。前3走で半年前の高松宮記念がこれだけ多いということは夏は休み、セントウルステークスから始動というケースが一番鉄板のローテーションと言えるかもしれません。
スプリンターズステークスに備えるためにも、まずはセントウルステークスを前哨戦として注目して参りましょう!