セントウルSを本命ビッグアーサーが快勝!本番で牙城を崩すのは誰だ!?

スプリンターズステークスの前哨戦でもあるセントウルステークス(G2/阪神1200m)を春のスプリント王のビッグアーサー(牡5・藤岡厩舎)が1番人気で快勝。これまでの戦績を12戦8勝[8-2-1-1]とし、勝ちあぐねていた重賞でも連勝を果たした。

デビューは3歳の4月と遅く、新馬戦には出られず未勝利戦からのデビュー。その後10ヶ月あけて4歳の2月にようやく2戦目。未勝利戦から欲張らず地道に自己条件を降級までたっぷりステップアップし、全て一発合格でくぐり抜けたのは立派だが、1番人気で臨んだ北九州記念では2着と初の敗戦。

地道なステップアップから、オープンの壁に阻まれるかと思われたが、続くオパールSでは見事勝利。そこから重賞に挑み続けるも京阪杯(G3)2着、阪神C(G2)3着、シルクロードS(G3)5着と着々と着順を落としながら挑んだ今年の春の高松宮記念。ここで念願の重賞初勝利を決める。しかもGⅠ。

負けながらも人気を落とさない説得力

ビッグアーサーの凄いところは、デビューこそ4番人気だったものの、それ以降全てのレースで1番人気を背負っている点。前述のとおり、重賞で勝ちあぐねている状態で挑んだ高松宮記念ですら1番人気を背負った。その人気の秘密とは、やはり本番で見せる走りにあるだろう。ビッグアーサーが実力通りに走るならば負けるはずがないという説得力を毎レース見せてくれるのだ。

残念ながら、毎度実力馬に実力通り走らせてくれるほど競馬は甘くないため、4度の苦渋を飲まされることとなったが、高松宮記念では無事華開いたというわけだ。

そこで、重賞勝利がフロックではないと見せる必要のあった前走セントウルステークスでは見ているほとんど全ての人の度肝を抜いたであろう逃げでの勝利。こんな競馬も出来るのかという、圧倒的強さを見せただろう。

計算外の逃げをコントロール可能か?

一方で、この逃げの戦略こそが安定感を見せていたビッグアーサーの懸念点を浮き彫りにしたとも言える。

作戦通りに逃げていたのならばこんな競馬も出来る絶対王者という見方でよかったのだが、最内枠で御しきれないままハナにたってしまい、下げることができなかったということであれば話は別である。

スプリンターズステークス本番にも出走する多くのライバルたちとの前哨戦でもあったが、今回のようなトラブルがあった場合、またうまくことが運ぶかどうかはクエスチョンをつけたい。

勝って強しの反対、負けて弱しとまでは言わないが、不安点の残るレースだった。

とは言え、あくまでアクシデント。しかもうまく乗り切った。スプリンターズステークスでも「絶対」が外れただけのド本命であることは間違いないだろう。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です